ある日、一人の男性が砂浜を散歩しているとき
少年が何かを拾っては
それを丁寧に海に投げ戻している光景を目にしました。
彼はその少年に近づいていき、聞きました。
「何をしているんだい?」
「ヒトデを拾って海にかえしているんだよ。
波が高いし引き潮だし、
僕がこうして海に戻してあげないとヒトデは死んじゃうから」
男性は笑って
「君ね、ビーチは何マイルも続いているし、ヒトデは無数にいるんだよ。
そんなことをしたってなにも変わりはしないよ。」
穏やかにそれを聞いていた少年は
また足元のヒトデをひとつ拾って、海に投げ戻しました。
そして微笑みながらこう言いました。
「でもたった今僕が海に戻したヒトデにとっては
大きな意味のあることでしょう?」